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高橋 亜土(ピアノ、キーボード奏者)
1963年名古屋生まれ。 ピアノレッスン、バンド活動を経て、22歳でプロデビュー。 TV、レコーディングの他、及川光博、谷村新司、石井竜也など、サポート活動は多岐にわたる。
宮崎隆睦(ex、T-SQUARE)と「A.O.I」を結成し、活動中。 |
VOL.1
「ジャンル」というもの 高橋亜土
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キューバでは「新しいリズムパターンを考案したら、新ジャンルとして発表していい」んだそうです。
iTunesを使っている人は、 曲情報のジャンル分けメニューを見てください。
たくさんのジャンルが存在しています。
そして巷には他にもたくさんのジャンルが存在しています。なくなったり統合されることはないようですね。
では、音楽にジャンルは必要でしょうか?
もちろん必要でしょう。
全部が「音楽」ひとくくりでは不便。
お目当てのCDを捜すのは相当大変な作業ですからね。
「3階 Aブロック 2列目 4段目 ・ピコッ」というふうなCDナビが必要になるかもしれません。
クラシック、ジャズ、ロック、という大分類はなくては困りますが
でも、必要以上に細かいジャンル分けが存在していると思います。
そもそも「新ジャンルというのは、誰かが作らないと登場しない」はず。
意図的に作るのは、ある意味戦略なのかもしれません。
内容のよく似た「別ジャンル」が存在しているのも事実でしょう。
冒頭のキューバの場合は明らかに「違い」あるんでしょうが・・・・。
このまま増えていくと、わかりやすい(必要な)ジャンル分けの意味が薄れていくような気がすします。
サブカテゴリとして登場するのは構わないけれど、同列に並んでしまうと少しややこしいですよね。
ミュージシャンという仕事をしていると、頻繁に受ける質問に
「何系ですか?」というのがあります。
「ジャズ系?」「ロック系?」そういった返事を期待しているんでしょうね。
このとき、ロック、ジャズ、ポップスとあれこれやる人はなんと答えれば
いいんでしょう?
僕の場合は「何系?」と質問をされたときには、仕方ないので
「カッコイイ物が好きな系」と答えます。
カッコイイと感じることは僕にとって音楽の基準点。
ジャンルに関係なくそう感じる曲はたくさんあります。
もちろん「お仕事」の上では、ジャンルを無視できません。
自分なりの整理されたジャンルの引き出しは必要です。
「ちょっと○○風、△△系でお願いできますか?」
こういうリクエストは常にあります。
そこでジャンル論議をしている場合ではありません。
あるギタリストにライブのMCで「君ってロック系だよね?」と言ったことがありました。
僕がみたところロックやブルースのカラーが強い人です。
少しふざけ気味に「ロック系」と振ってみると、「カテゴライズされんのキライっす」と一刀両断!。
笑いながらも、なかなか言えないことだと感じましたよ。
ジャンルの枠に無意識に自分を当てはめてしまっていることは、
ミュージシャンであれば多少はあるのかもしれません。 |
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もしかすると、これは音楽を聴く側にいる時にもあてはまるのではないでしょうか?
「○○系が好み。という先入観」で聴く対象を狭めていませんか?
幸い音楽配信が普及してきて「お試し聴き」「お試し買い」が以前にくらべてはるかに簡単、安価でできるようになりました。
初めて聴くものにバッタリ出会う機会も多いですね。
パッケージ派の人も活用しない手はありません。
もしかすると音の新境地を開拓できるかもしれませんね。
(2006年7月24日)
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